tameshita新しいツールを実際に動かした記録

DojoAgentsとは?使い方・無料で動かす方法・詰まった点を実際に使って調べてみた動いた

配布元: https://github.com/Alpha-Dojo/DojoAgents  / 2026-10-14 時点で確認

この日に実際に動かした結果です。内容の誤りに気づかれた場合はお問い合わせください。確認のうえ訂正します。

2026-10-14 の確認以降に本体が更新されています(スターは 2886 → 3274)。最終確認: 2026-10-22

使う前に分かること

必要なものPython 3.11以上、uv、Ollama(無料で試す場合)
動かした環境Linux、Python 3.11.17、uv。
日本語日本語で使うときの注意あり(下に書いた)
確認日2026-10-14(この日に実際に動かした)

DojoAgents は、株のポートフォリオを渡すと、AIが自分の判断でデータを調べながらリスクや銘柄を分析してくれる、無料で公開されているツールです。今回は README が最初に案内している pip install でインストールし、ブラウザのダッシュボードから自分の持ち株について日本語で質問して、答えが返ってくるところまで試しました。有料のOpenAI・Anthropicではなく無料のOllamaを使って試したところ、起動直後に毎回落ちる不具合に当たり、さらに無料のAIモデルでは質問にまともに答えられないという壁にも当たりました。中国語・ソースからのビルド・有料APIでの利用は試していません。

pipで入れる

README がまず案内しているのは、ソースを落とさずに済む PyPI からのインストールです。

uv venv && source .venv/bin/activate
uv pip install dojoagents
Using CPython 3.11.17 interpreter at: /usr/local/bin/python
Creating virtual environment at: .venv
Activate with: source .venv/bin/activate

バージョンは次のコマンドで確認できます。

uv pip show dojoagents
Name: dojoagents
Version: 0.2.9

起動すると必ず落ちる

README どおりに起動すると、毎回同じエラーで落ちました。

dojoagents dashboard --host 127.0.0.1 --port 8765
dojo._exceptions.OfflineDataNotAvailableError: Unable to ensure offline snapshots for AlphaDojo/dojo_benchmark_kline, AlphaDojo/dojo_sector_info, AlphaDojo/dojo_stock_info, AlphaDojo/dojo_quote, AlphaDojo/dojo_stock_kline, AlphaDojo/dojo_fin_indicators, AlphaDojo/dojo_event_remind, AlphaDojo/dojo_main_income, AlphaDojo/dojo_forex_kline, AlphaDojo/dojo_sector_symbol_relations, AlphaDojo/dojo_stock_news, AlphaDojo/dojo_sector_precomputed, AlphaDojo/dojo_market_dynamics, AlphaDojo/dojo_attribution_factor: AlphaDojo/dojo_benchmark_kline: Snapshot file does not exist: /root/.cache/huggingface/hub/dojosdk/snapshots/huggingface/AlphaDojo--dojo_benchmark_kline-30f81a8ee31bfa65/.staging/935758f82b17462189a4386205a4340b/data.parquet

DojoAgents は株価や決算などのデータを、自分のサーバではなく Hugging Face に置かれたデータセットから取ってくる作りです(画面にも「Dojo の API キーは不要」と出ます)。ダウンロード自体は失敗しておらず、Hugging Face のキャッシュの仕組み(ダウンロードしたファイルを実体のコピーではなくシンボリックリンクという「案内板」で済ませる仕組み)と、DojoAgents が内部でファイルをコピーする処理の相性が悪く、コピーしたはずのファイルが実際には存在しない場所を指してしまうのが原因でした。キャッシュを作り直しても、PCを変えても同じ場所で同じように落ちるはずの不具合です。

Hugging Face 側にはこの「案内板」をやめて実体をそのままコピーさせる設定があり、これを付けて起動すると直りました。

HF_HUB_DISABLE_SYMLINKS=1 dojoagents dashboard --host 127.0.0.1 --port 8765
INFO:     Application startup complete.
INFO:     Uvicorn running on http://127.0.0.1:8765 (Press CTRL+C to quit)

ブラウザで http://127.0.0.1:8765/ を開くと、ダッシュボードが表示されました。画面は中国語と英語しか選べず、日本語UIはありません。

DojoAgentsのダッシュボード。左にサンプルのポートフォリオ一覧、右にAIとのチャット欄

無料のAIをつなぐ準備をする

README はOpenAI・Anthropicなど有料のAPIキーを使う前提で書かれていますが、設定画面を見ると「Ollama」という無料でパソコンの中だけでAIを動かす仕組みにも最初から対応しています。今回は課金せずに試すため、こちらを使いました。

Ollama 自体は、公式サイトが案内しているインストールスクリプトを取ってきて実行すれば入ります。

curl -fsSL https://ollama.com/install.sh -o /tmp/ollama_install.sh
sh /tmp/ollama_install.sh
This version requires zstd for extraction. Please install zstd and try again:

今回の環境には解凍に使う zstd コマンドが入っておらず、エラーで止まりました。apt-get install -y zstd で入れてから改めて実行すると、今度はインストールできました。使うAIモデルは軽い llama3.2:1b と、DojoAgents の設定画面がプリセットとして用意している llama3.1:8b の2つを試しています。

ollama pull llama3.1:8b
success

設定画面でOllamaを選ぶ

ダッシュボード右上の歯車アイコンから「システム設定」を開き、「Default Provider」を Ollama に切り替えて、モデル名に llama3.1:8b を入れます。

システム設定のOllamaの欄。Base URLとモデル名を入力し「已配置(設定済み)」と表示されている

API Key の欄は空でも保存できますが、そのままチャットを送ると「APIキーが設定されていません」と出て止まりました。Ollama自体にはキーは要らないのですが、DojoAgents側はこの欄に何か文字が入っていることを求めるようで、「API Key Env」に OLLAMA_API_KEY、起動時の環境変数にも同じ名前で適当な文字列(ollama)を渡したところ使えるようになりました。

OLLAMA_API_KEY=ollama HF_HUB_DISABLE_SYMLINKS=1 dojoagents dashboard --host 127.0.0.1 --port 8765
INFO:     Application startup complete.

保有株について聞いてみる

まず軽い llama3.2:1b に、画面に用意されているサンプルのポートフォリオについて日本語で聞いてみました。

DojoFolio 明星股の最大のリスクは何ですか?

返ってきたのは、ツールを呼び出す命令文をそのまま文章として出力したもので、質問には答えていませんでした。軽すぎるモデルだと、ツールを正しい形式で呼び出すこと自体ができないようです。

次に、DojoAgentsの設定画面がプリセットとして用意している llama3.1:8b に切り替えて、同じ質問をしました。

DojoFolio 明星股の最大のリスクは何ですか?
答え: 1. 偽りのストーリー

ツールは何も呼ばずに、1行だけの要領を得ない答えが返ってきました。回答までCPUだけで約90秒かかっています。銘柄を一つ指定して株価を聞く、もっと具体的な質問も試しました。

AAPLの現在の株価を教えて

今度はツールが正しく呼ばれ、Hugging Face上のオフラインデータから会社情報が返ってきているのが画面からも確認できました。

{"total_num": 2, "data": [{"ticker": "AAPL", "short_name": "Apple Inc.", "long_name": "Apple Inc.", "market": "us", "full_exchange_name": "NasdaqGS", "city": "Cupertino", "country": "United States", "phone": "(408) 996-1010", "website": "https://www.apple.com", "industry": "Consumer Electronics", "industry_key": "consumer-electronics", "industry_disp": "Consumer Electronics", "sector": "Technology", "sector_key": "technology", "sector_disp": "Technology", "currency": "USD", "quote_type": "EQUITY", "type_disp": "Equity", "exchange_timezone_name": "America/New_York", "first_traded_date": "1980-12-12T00:00:00+00:00", "isin": "US0378331005", "is_delisted": false, "delisted_at": null, "symbol": null, "zh_short_name": null}

DojoAgentsのチャット画面。「DojoFolio 明星股の最大のリスクは何ですか?」という質問に対し「答え: 1. 偽りのストーリー」とだけ返ってきている

ただし呼んだツールは会社概要を返すものであって株価そのものではなく、最終的な答えも「株価のデータが無いのでグラフは作れません、matplotlibでこう書けば作れます」という、質問とはずれた内容で返ってきました。データを取ってくる仕組みそのものは正しく動いていますが、無料でCPUだけで動かすAIモデルでは、58個あるツールの中から適切なものを選んで日本語の質問にきちんと答える、という肝心の部分の精度が足りません。 有料のOpenAIやAnthropicのAPIキーを使えばこの部分の精度は上がると考えられますが、課金が発生するため今回は試していません。

まとめ

DojoAgents は、保有株についてAIに自然な言葉で相談できるダッシュボードを、無料で手元に用意できるツールです。データを取ってくる土台はよく出来ていて、Hugging Face上の株価・決算・ニュースのデータをAPIキー無しで使え、Ollamaで無料のAIモデルをつなぐ口も最初から用意されています。一方で、素のままのREADMEの手順では起動した瞬間に必ず落ちる不具合があり、無料のAIモデルだけでは「それっぽいが質問には答えていない返事」しか得られませんでした。試すこと自体は無料でできるので、まずは今回と同じように HF_HUB_DISABLE_SYMLINKS=1 を付けて動かしてみて、答えの精度が必要な場面では有料のAPIキーに切り替える、という使い方が向いていそうです。

確認した環境

Ollamaの推論はGPUを使わずCPUだけで行っています。GPUがあればもっと速く、あるいはもっと大きいモデルを試せた可能性があります。

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